社会学特講Ⅰ
【共生と排除の社会学】 国境を越えたグローバルな活動や過程が拡大し、社会の諸領域で(多文化・多民族化をはじめとする)多様化が加速しています。こうした中、一つの国という単位で社会の諸事象を考えたり、社会のメンバーシップと国籍の一致を自明視するような社会観は大きな転換を迫られつつあります。その一方で、近年、世界の様々な地域で排外主義やレイシズムが台頭し、政治にも大きな影響を与え、社会の分断が深まっています。このような状況下で私たちに何ができるのか。本講義は、このような転換期に社会と世界を捉え直すためのいくつかの社会学的基礎概念や視座を学び、「排除」の問題と向き合い、「共生の危機」を乗り越える手がかりを、都市という場を起点にして考えていきます。